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札幌市中央区北4条西12丁目 北海道労働福祉会館4階

道衛団連のあゆみprofile

衛団連の創立25周年を記念して昭和54年10月1日発行されたものです。

目 次


   ○ 発刊のことば                      会長 武 田  忠 幸
   ○ 創立25周年を祝して               北海道知事 堂垣内  尚 弘
   ○ 北海道衛生団体年表
   ○ 地区衛生組織の活動とその展望
   ○ あとがき                      事務局長 高  橋  重  吉

発刊のことば

「発刊のことば」

                                     社団法人北海道衛生団体連合会
                                        会長 武 田 忠 幸

 昭和29年7月北海道衛生団体連合会が結成されてから本年で満25周年を迎えました。
 顧みますとこの間の時代の激動は実にめまぐるしく、国の内外を問わず政治、経済など社会情勢の激変は国民生活と、これを取り巻く環境は音もなく崩れ去り、特に敗戦後の国土は荒廃を極め至るところ、ゴミの山、ドブの川と化し、伝染病が流行し、住民生活を極度の不安におとしいれました。
 当時我が国の保健衛生行政は内務省所管とし末端は警察署が担当し、従って主として取り締まりに重点が置かれていました。
 戦後の昭和22年保健所法の全面改正い保健衛生行政は厚生省に移管され、取り締まり行政から科学的に指導行政へと移行し、地区住民と衛生行政との接触が始められることになるが、同年5月ポツダム政令第5号により戦前の住民組織であるは町内会、衛生組合など解散を命ぜられ住民の手による衛生組合活動も一頓挫をきたしました。
 ところが、翌年頃から赤痢や日本脳炎の大流行が動機となって、各地に自己防衛的な、民衆の組織活動が逐次生まれました。昭和24年には環境衛生モデル地区活動が始まり、札幌市に白羽の矢が立ち、第1号として札幌市大通地区が指定を受け、札幌市衛生模範地区協力会(会長石原通孝氏)の名称で活動が展開され業績が抜群であったのにつづき、この運動が急速に全道に拡がっていきました。(ポツダム政令は昭和27年10月に廃止された)
 当時富良野町(現市)在住の竹内武夫氏は全国的組織の動きに併せ、全道組織結成のため立ち上がり、昭和29年第3回北海道衛生自治団体函館大会において提案された。全道連合会結成決議が満場一致承認され、北海道衛生団体連合会が誕生したのは誠に意義深い喜びの日となったことを思い出すのであります。
 昭和30年厚生省は「蚊とハエのない生活」3カ年計画を閣議決定により全国的な運動とし、昭和32年には任意団体全国衛生自治団体連合会が結成されたのを機会に補助金獲得のため厚生省に強く働きかけてきたのであります。その熱烈な運動が効を奏し厚生省は昭和34年財団法人保健福祉地区組織育成中央協議会を設立し運営補助金37,000万円交付せられ、地区衛生団体の組織化や活動費に充当されたので地区組織はますます強化されたのであります。
 このことが土台となり昭和37年には全国地区組織連合会(41年社団法人)が結成され名実共に今日の基礎が立派に出来上がったのも今更ながら思いを深くいたし今昔の感を覚えるのであります。初代会長を始め幹事役員が手弁当で上京し基礎づくりに先駆的役割を果たしたことは本道の誇りであり特筆すべきことと考えております。
 昨今では地域の「環境づくり」運動と同時に「健康づくり」運動を展開し高齢化社会に取り組むことが急務となりました。寝たきり老人のいない身体も、心も健康で長生きできる社会にすることはみんなの願いであります。「健康で住みよく快適な北海道」建設のため、地道な実践活動を続けることが当連合会の使命であると考えております。地域の皆様方の力強いご支援とご活躍を祈念してやみません。
 おわりになりましたが、当連合会に対し行政の立場から格別のご指導をいただいた道当局(保健所)をはじめ市町村関係各位に深く感謝の意を表し、さらにご協力ご支援賜りたくお願い申し上げます。
 ここに創立25周年記念誌を発刊する次第であります。


創立25周年を祝して

「創立25周年を祝して」

                                        北海道知事 堂垣内尚弘

 北海道衛生団体連合会が創立25周年を迎えられましたことを、心よりお祝い申し上げます。
 一口に25周年といいますが、この25年はかって経験したことのない敗戦に伴う生活環境の荒廃から、復興と隆盛というきわめて急速な変動の期間でありました。
 今では想い出すことも容易ではありませんが、街はゴミに満ち満ち、伝染病は猖けつを極めていた頃であります。
 こうした時に、住民による自主的な組織の誕生を提言し、着手した先達の勇気ある行動は勿論でありますが、その後の地域住民の献身的な活躍に対しましても敬意を表さざるを得ません。
 国際的にも最近天然痘の根絶宣言が出されましたが、本道においても人間の英知とたゆまぬ実践活動によって「カとハエのいない北海道建設運動」は実を結び、今ではカやハエの姿が珍しくなりました。
 発疹チフスや赤痢といった急性伝染病も過去のものになりましたが、これとても永年の継続テーマでありました「生活環境浄化実践運動」の成果といえるでありましょう。
 そして今、北国にマッチした、より高度の健康をめざし、住みよい快適な北海道づくりが課題となっています。これからの社会生活は、ますます多様化し、その活動も困難に遭遇することがあるかも知れません。しかし、これまでの経験をバネにして、北海道らしい、しかも地域固有の課題を解消するため、ユニークな活動を展開すれば、たくましさとうるおいのある北海道づくりは実現することでありましょう。
 25周年記念誌発行にあたり、貴会の発展を祈念し、お祝いのことばといたします。
            

事務局

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